Ryosuke Iw pottery 陶芸作家 岩切良介

札幌で陶芸家のアシスタントをやってます。

板皿に挑戦(難しい)

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修行 8ヶ月目

札幌は、最低気温が0度まで上がりもうすぐ春になります。

今回は、急須の合間に手でタタラ状に伸ばした粘土で板皿を作っています。

板皿でも難しいのですが化粧を施すために更に難易度が高く苦戦しています。

 

課題

化粧を施した板皿を作る。

 

現状

・板皿の立ち上がりが高くならない。

・化粧をかけるとヒビができる。

 

問題点

・粘土を上げたら落ちてくる。

・歪む

・化粧の乾き方にムラがある。

 

解決策

・両手の小指から人差し指全部を使い均等に土を寄せて上げる(勝手に上がる)。

今までただ起こしていたが締まり落ちづらくなるはず

 

・片面ずつ柄杓で化粧をかけていたが、流れる化粧の重みで歪みやすく、水分のコントロールもしづらいのでズブがけで一回でかける。

 

・タタラ状の粘土は下がりやすいのでヒートガンで早めに表面を乾かしてからサイドを乾かす。

 

・粘土が下がることを見越して締めるながら高めの角度まで上げる。化粧→本焼き→完成でちょうど良くなるように想像する。

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結果

後高台の接着と乾燥のタイミングが合わなかったもの以外はトラブルが出ませんでした。

 

今回、化粧で失敗しづらいタタラの厚み(それでも失敗しましたが)したので、次は重厚感や軽やかさといったことで厚みを決めて、高台もそれに即した高さ物と形状をつけるようにします。手順や狙いを練って良いものを作りたいです。

 

 

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注ぎ口の水キレに関する「現象」の訂正

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修行9ヶ月目

相変わらず注ぎ口を作り続けております。

注ぎ口だけを作ることで水切れが良いものを目指しています。

 

一つ前の記事で尻漏れの原因は「毛細血管現象」て書いていましたが、「表面張力」でした。大変失礼しました。

注ぎ口をひたすら作る。 - Ryosuke Iw pottery 陶芸作家 岩切良介

 

アシスタンをさせて頂いている橋本忍さんに指摘されるまで気づきませんでした。上記の記事の一個前では、「表面張力」に触れているのですがなぜそうなったのかはわかりません。

ryosukeiw.hatenablog.com

 

表紙の写真は、工房業務で制作した「プッシュ式茶こし用ポンス」です。

是非、使って頂けるとありがたいです。

tenstone.thebase.in

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注ぎ口をひたすら作る。

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修行9ヶ月目
現在、急須を練習していますが、注ぎ口に苦戦しています。

作る前から難しいとは思っていましたが、水キレを良くするために注ぎ口を細く作ることがここまで手こずると予想していませんでした。

尻漏れの原因は「毛細血管現象」で液体が注ぎ口から離れる時に本体に止めようとする力で、注ぎ口を細くして、液体が離れやすい形状を作ることが必要です。

 

今回はひたすら注ぎ口だけを作り、口先を薄くすることに意識しました。実際に胴体に合うように切ってくっつけてを繰り返して形を探りました。

 

目標

・水切れが良く液体をスムーズに出す。

 

現状

・尻漏れする

・本体を傾けすぎると蓋からも液体があふれてくる

 

問題点

・水キレが良くない

・注ぎ口からの液体の量が調節しづらい。

 

課題

・薄く細く引き上げる(水が流れ込む量を増やして水キレを良くする。)

・注ぎ口の角度を45度にする。(水キレを良くするとともに、手に無理なく傾けられて注ぎきることができ、蓋から液体が溢れることを防止できるのではないか?

 

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口先にクチバシを作っておらず厚みもかなりあるもの残ってしまったもの。

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接着して水を注いで流してみると水が切りキレずに尻漏れしてしまう上に注ぎ口の位置が低いために8分目まで注ぐと少し傾けただけでも口先から液体が出てしまう恐れがある。

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注ぎ口の位置が高く茶こしを覆ってしまい液体が出づらくなったりする。見た目は工夫次第で良くなりそう。また、クチバシをつければもう少し位置などは調整できそう。

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一番、クチバシをつけたせいか液体の出は悪くなかったが、下が小さかったため取り付ける時にすその部分を伸ばしてくっつけなければならなかった。

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この中では見た目が一番良かった。ただ、クチバシの角度や生のためもあって水キレが完璧とは言えなかった。

結果

・水キレは解消されたが完璧とは言えなかった。

 

次回は、クチバシの角度を気をつけて注ぎ口のすその部分を大きく取るか膨らませて作ろうと思います。

 

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急須 2 大きく作る

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修行8ヶ月

札幌は晴れる日が増えてきましたが、あいかわらず雪がふっっています。

写真は、なぜかバズったcafe hinoさんの水出しコーヒーです。半日かけて抽出したものを3日寝かせているそうで、アルコールのようなフレーバーと強い味がするので水出しコーヒー好きにはおすすめです。ネイルドリップで淹れたコーヒーも格別な味がするので是非一度行ってみてほしいお店です。

今回は、いつもロクロを引くと意図せずに小さく引いてしまう癖があるのでその改善に着手しました。

 

問題

 

・目標よりもふた回りほど小さい

 

問題点

・土取が少ないため大きくならない。

・薄く引き上げられず大きくならない。

 

課題

・適切な量の土取をして長い筒を引く。

・腰から自然に膨らませ、カーブが繋がるようにする。

 

指4本分ほど土取を行なった。

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左:以前のもの 右:今回

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柄ゴテ(曲がりがある細長いコテ)を使い以前より大きく膨らませました。

今までは「大きく作る」という曖昧な目的で作っていましたが、今回は具体的に「多めに土を取る」といったことをしたため上手くいったように思います。

            

「目標と現状のGap=問題

→問題点→課題→目標達成」


これを意識して制作していきたいと思います。

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急須3 注ぎ口

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  修行9ヶ月目

札幌は最高気温が10度の日も出てきましたが、最低温度−9度の日もあり春まで後一歩です。

 

最近は黙々と胴体とフタを作っていましたが、今回は注ぎ口を作りました。

初めて作りましたが、何となくで作り始めるとロクロを引くだけでも難しかったです。

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これだけ一定の速度で傾けると水が注げました。f:id:RyosukeIw:20210301175251j:plain

 

「注ぎ口」


目標

「注ぎやすい口を作る」

 

 

動画などを調べてみて実際に作ってみました。

 

結果は下記のようになりました。↓

 

三角形の注ぎ口は、口の径が太く角度も良くないため表面張力で水が切れずほぼ器に入りませんでした。残念。

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この口先も細く鋭く角度もそれなりにあるため水が切れも良いですが、取っ手がつくと傾け辛そうなので注ぎ口の角度をまだまだ考えなければいけません。

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現状

形にするのすら難しく何とか形にできている。

 

問題

注ぎずらくしりもれもする

 

問題点

・注ぎ口が分厚くしりもれする

・ロクロのラインが美しくない

・上記のために液体を注ぐ時に上手く流れず機能性に影響が出ている。

 

課題

・液体のキレが良くなるにはどうしたら良いか。

・胴体にあう形はどうやったらできるか。

 

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新たな化粧と透明釉に挑戦

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修行 8ヶ月目

札幌はようやく暖かくなってきたと思ったら突然のパウダースノー...

アイスバーンの道は苦手なのですが、最近は雪かきが楽しくなってきました。

 

現在、急須に挑戦中ですが、並行して化粧と透明釉に挑戦中です。

前回、皿のフチの釉が崩れ落ちる「シバリング」という現象が起きました。

 

原因

・「貫入」(釉薬にヒビが入る)とは違い、「シバリング」は粘土が焼成中(本焼き時)に釉薬よりも縮むと、釉薬の方が耐えきれずに剥がれてしまう(釉が飛ぶ)ため。

 

対策

・生地が釉の熱膨張より高いので「生地にカオリン、珪石、粘土などを加えて熱膨張を下げる」=熱膨張を下げる

釉薬の熱膨張率が低いために生地に負けて釉が飛ぶので、「釉薬に長石や石灰などの原料を増やして熱膨張率を近づける」=熱膨張を上げる

 

*生地の膨張率を下げてしまうと他の釉薬と合わなくなってしまうことがあるので現実的ではないため、釉薬の熱膨張率を上げることが現実的です。

 

写真の化粧のテストらしきものは、陶石ベースの化粧の実験です。

左は、陶石100%なのですが現時点で剥がれてきています。そのため右のテストピースは蛙目粘土(白く粘土分を含んでいるため接着剤の代わりに使ってます。)を使い石灰も入っています。

 

結果が出るにはまださきになりそうです。

 

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透明釉のトラブル

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修行7ヶ月目

今回、釉薬が剥がれる「シバリング」という現象がおきました。

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上手くいっていた七寸皿(21cm)...

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器の表面におこる一番有名な現象は貫入と言う、焼成釉薬が器より縮んだ時に亀裂が入るヒビです(写真の二枚目)

表面にヒビがあるので化粧がかかっている場合は汚れが入れ汚くなりますが使うぶんには問題なく、食器用シリコンにつけて汚れないようにする作家が多くいます。

 

シバリングは器に使われてる生地が釉薬より縮んだ時に釉が負けてしまい割れて落ちてしまう現象です。

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図のように釉薬ごと剥がれたり落ちてしまうため、怪我をしたり使用中に剥がれてきてしまうので問題がある現象です。

シバリングは貫入と逆の現象なので、釉薬の調合で溶けやすい石灰や長石をたして焼成した時にち生地との収縮を近づけようと思います。

次回は、自作の釉を使ってテストします。

 

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